ブリスベン観光のおすすめスポット、XXXX(フォーエックス)のビール工場見学ツアーをご紹介!
オーストラリアには州によっていろいろなご当地ビールがあります。
たとえば、私が住んでいた西オーストラリア州だとLittle Creatures(リトルクリーチャーズ)が代表格です。
この記事でご紹介するフォーエックスは、クィーンズランド州を代表する、歴史のあるブランドです。
ブリスベンにあるビール工場では見学ツアーも開催されていますので、ご家族で社会見学が楽しめるスポットとしておすすめです。
市街地からのアクセスも抜群ですので、ブリスベン旅行の際には足を運んでみてはいかがでしょうか?
キャッスルメイン・パーキンス醸造所(Castlemaine Perkins Brewery)
Milton駅前のレンガ造りの建物、これがフォーエックスのキャッスルメイン・パーキンス醸造所です。
140年以上の歴史を誇り、ブリスベンの文化遺産にもなっています。
余談ですが、ここでは同じグループ企業(Lion)に所属する、James SquireやTooheysのブランドも製造されています(クィーンズランド州での消費用)。
アクセス
ブリスベンの市街地から約2.5km(車で10分、電車で1駅、頑張れば歩いても行ける!)というアクセスの良さ!
キャッスルメイン・パーキンス醸造所の歴史
140年以上前に作られた!
1878年の9月、Nicholas FitzgeraldとEdward Fitzgeraldの兄弟によって、ブリスベンにキャッスルメイン・パーキンス醸造所が作られました。
元々2人はビクトリア州のキャッスルメインという町でビール造りをしていたそうで、キャッスルメインという名は彼らのスタート地点を表しています。
Xはおいしさの証
このビール工場で初めて作られたビール、スパークリングエールには三ツ星ならぬXXX評価がつきました。当時はXの数でビールのクオリティを評価していたようですね。
1893年、創業から15年をかけて、ついにXXXX評価の理想的なビールが出来上がります。現在も人気のフォーエックスビールの誕生です。
ドイツ人醸造家とのコラボレーション
20世紀に入る頃には、クィーンズランド州でフォーエックスを知らない人はいないブランドに成長していました。
しかし、暑く乾燥した地域へは品質を落とさずに輸送することができないという問題がありました。 そこに現れたのがドイツ人醸造家のAlhois 'Bill' Leitnerです。
彼はドイツとオーストリアでビール造りの修業をした経験を活かして、品質低下の原因をつきとめます。醸造設備の洗浄方法に問題があったようです。
彼はその後もフォーエックスの発展に貢献します。今でも受け継がれているフォーエックスビター(XXXX Bitter)はBillが1924年に作ったビールです。
ちなみにフォーエックスのキャラクター、Mr. Fourex(ミスターフォーエックス)も1924年に誕生しました(笑)
戦争中も愛された!
Billのお陰でクィーンズランド全土で楽しむことができたフォーエックスビールですが、第一次世界大戦(1914-1918)に出兵した兵士たちは、無事に故郷へ帰還するまで楽しみを我慢する必要がありました。
時代は移り、第二次世界大戦(1939-1945)ではフォーエックスが海外進出します。兵士たちは異国の地でもフォーエックスを楽しむことができたのです。
ベトナム戦争中には、XXXXのマークをもじって有刺鉄線のニックネームで愛されたとか!?
オーストラリア軍が初めて参加した戦争、第一次世界大戦にまつわる記事はこちら!
milliontimes499.hatenablog.com
地元への貢献がスゴイ!
ブリスベンの市街を流れるブリスベン川 はたびたび洪水が起きています。フォーエックスのキャッスルメイン・パーキンス醸造所もブリスベン川の近くにあります。
1974年・2011年・2013年の大洪水ではビール工場も冠水してしまい、そのときはパレットで作った手作りのいかだでビールを出荷したそうです。
もちろん、地元の有力企業として復興に向けた多大な寄付もしたようです。
フォーエックスゴールド(XXXX Gold)の誕生
1991年には、オーストラリアで一番売れたビール、フォーエックスゴールドが誕生します。我が家でも一番飲んだ思い出のビールですね~。
その後も人気ブランドのサマーブライトラガー(Summer Bright Lager)が登場するなど、進化を続けるフォーエックスは、名実ともにオーストラリアを代表するビールです。
工場見学ツアー申込み
XXXXのウェブサイトや旅行代理店から申し込みができます。
参加費 | 大人:32ドル、子供:10ドル |
スタート |
金:11am、1pm 15分前までに集合 ※ 詳細は公式ウェブ等でご確認ください |
所要時間 | 90分 |
その他 |
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工場見学ツアーの集合場所
Paton StreetとBlack Streetの交差点近くに建物の入り口があります。2階のバー&レストランがツアーの集合場所です。
見学当日は15分前には到着するようにしましょう。また、見学ツアー客とはいえ、安全のため工場内は酒気帯び厳禁、ハイヒールやサンダルも禁止ですのでお気を付けください。
また、異物混入を避けるため、大きな荷物は工場内に持ち込みできません。ツアー開始前にロッカーへ預ける必要あります(鍵なし)。
公式サイトではカメラもここで預けるように書かれていますが、私たちが訪問した際は、少なくともスマホでの撮影はOKでした(撮影していたのは私たちだけでしたが・・・)。
ビール工場見学の流れ
安全装備の配布
工場に入る前に安全ベストと保護メガネが配られます。工場見学の気分が盛り上がりますね!
ビールとフォーエックスの歴史について
最初の部屋でビールの歴史に関する5分程度の動画をみます。古代エジプトから中世や近代までのビール造りを映像で学べます。
隣の部屋に移動して、今度はフォーエックスの歴史についてです(この記事でもご紹介している内容です)。
ビール製造の説明
歴史を学んだら、いよいよビール造りの説明が始まります。
ラボ(研究所)の前にある部屋で、本物の麦芽やホップを手に触れたり、匂いを嗅いだりすることができます。発酵前の麦汁も味わえますよ。
この部屋には醸造所の模型も展示されていて、ビール造りの流れをおおまかに知ることができます。
出荷施設
続いて出荷施設に案内されます。業務用のビール樽が所せましと山積みになっています。
ろ過施設
発酵・熟成を終えたビールから不純物を除く工程がろ過です。
こんな感じのフィルターがパイプの中に入っていて、不純物を取り除いているそうです。
博物館(Pack Museum)
続いて工場内にある博物館へ案内されます。Pack Museumという名前の通り、びん詰めやパッケージングの歴史、作業に使う機械について展示があります。
また、歴代のフォーエックスビールの展示もされていて興味深いです。
びん詰め・パッケージング
最後に製品がボトルにびん詰めされて、ラベルが貼られていく工程を見学します。
私が工場見学した日は運悪く工場がお休み・・・残念ながら迫力のある作業現場をみることはできませんでした(涙)
ビールの飲み比べ
1時間ちょっとの工場見学を終えて、バー&レストランに戻ってきたら、ビールの飲み比べ大会がスタートします!
公式サイトには4種類のビールと記載されているのですが、私が参加したときは6種類を飲み比べできました。
- フォーエックスビター
(XXXX Bitter) - フォーエックスゴールド
(XXXX Gold) - フォーエックスドライ
(XXXX Dry) - ワンフィフティラッシーズ
(James Squire 150 Lashes) - サマーブライトラガー・マンゴー
(Summer Bright Lager Mango) - サマーブライトラガー・ライム
(Summer Bright Lager Lime)
工場見学のあとは?
工場見学のあとも、すぐに追い出されたりはしませんのでご安心を。
レストランでのんびりランチもできますし、バーでフォーエックスのビールをじっくりと味わうこともできます。
バーに併設されたギフトコーナーでは帽子やエコバッグ・栓抜きといったノベルティグッズを販売しています。
ブリスベン旅行の思い出や、お友達へのお土産にいかがでしょう?
私は自分用にパーカーを買いました!
まとめ
今回はブリスベン観光の定番スポットの1つ、フォーエックスのビール工場見学をご紹介しました。
ブリスベンの市街地からのアクセスも良いですし、出張や旅行でブリスベンを訪れる機会には、訪れてみてはいかがでしょうか?
フォーエックス以外のオーストラリアビールについても知りたい方はこちら!